現場見学 9/21

仮囲いが火曜日にできました。写真は今日(木)の午前中に穂積くんが撮ってきてくれたものです。真ん中に写っているが大工の里吉さん。お世話になります。

棟木と桁に垂木がかかり、家の空間が凄く認識できるようになってきました。設計士と大工さんの間では、三谷幸喜の「みんなのいえ」のようなドラマがいろいろとあるらしいのです。機会があれば、そのドラマをエントリーしてみます。

穂積くん、写真ありがとー。


コメント / トラックバック4件

  1. ken より:

    無事に上棟ですね。
    ここまで長いようで早いようで
    ひとまず、ほっとしてます。
    これからもいろいろとありますが
    施工者、大工さん、板金屋さん、設備屋さん、内装屋さん
    設計者、施主。。。。。。。
    皆さまの力でいい家をつくりましょう。

  2. mzn より:

    今は骨が8割完成してきた状態ですね。
    骨だけの姿はなんとなくピュアな姿に
    見えてしまったりもします。
    M氏とは この状態のときに一晩、2階にござ敷いて
    今までのことを回想しながら、語り合う一晩を設けようかなどと昨日話しました・・・(笑)
    【念のため二人とも嫁います・・。】
    でも、この姿の状態は建物としては一瞬の姿なので、
    パーティーとかもいいかもね。
    季節もいいんで、月明かりで一杯・・。いいじゃん!!

  3. Mm より:

    大工さんとのやり取りがとても面白いし、勉強になります。
    この住宅の大工さんはとてもいい人が担当になったと思いました。
    職人としてのプライド、知恵、経験を 体全体から滲み出すオーラを持っていると思います。
    僕が今まで関わった物件では、発注の形態から(元請、下請け)、設計者は直接職人さんと打合せ、また指示は出してはいけないことになっいてる。
    基本的に住宅もそうではあるんだけど、実際は大工さんと何かと直接話し合う機会がとっても多いです。
    正直最初は戸惑いました。
    基本的には僕ら設計者は 構造力学に基づく計算を建築基準法に当てはめて計算をしたものをアウトプットとして決定するわけだけど、大工さんはもちろん計算もあるけど伝統、経験と技術から部材を見極めます。
    (より丈夫にするために自分の親方に電話で相談してくれたりするわけです)
    なので、現場ではいろいろとぶつかることもあります。
    至極単純化してしますと「理論」VS「経験」のやり取りなんです。
    大工さんとのやりとりはとても刺激的です。
    1.m: 「えっとー、この部材は計算でいくと・・・。」 
     大工さん「木造は計算通りにいかないんですよ。」
    2.大工さん「わかりました。 じゃあ、月曜の朝6:30まで
    にFAX、お願いしますよ。」
     m   「はい、了解です。(そっか、早いんだよ
    な・・・)」
    3.大工さん「世間話が苦手ですみません。仕事の話ならいく
    らでもできるんですけど・・。」
    4.m   「この登り梁は・・・」
     大工さん「登り梁はないですよ。垂木ですよ。」
          (これは言葉の定義なので、
    どちらが正解でもないんでしょう・・・。)
    大工さんの経験上、こうしたほうがイイ と言われると
    計算上、十分成立していてもなかなか判断が難しかったりします。
    「理論」VS「経験」ですから話合いはなかなか収束しません。
    大工さんから「絶対〜〜したほうがいいすよ。」なんて言われるとやっぱり揺らいでしまうこともあります。正直、涼しい顔をしながらも、青いハンカチを取り出し、額の汗を拭き取りたくなったりもします。
    構造担当の田畠氏曰く、日本の大工の「しっかりしたつくり」というスペックは基準法に当てはめると とっても高いスペックになるらしいです。(基礎の考え方や、屋根の加重、最近の金物による仕口等を考慮すると単純比較はできないのですが。)
    そうした中、我々は設計者ですから、何が大事かというプライオリティを整理し、無駄のなく効率的な強い建物を目指し、その観点から話を進めて行くことになります。
    そうやって、「理論」VS「経験」の話し合いは収束していくわけですが、そのやり取りは会社でやっていた仕事と比較すると、どうも人間くさいやり取りが多く、とても面白く感じました。 
    僕は大工さんのポリシーを持った姿に男道「大工道」を感じました。(笑) 
    剣には剣の道、茶には茶の道があるように大工の道、「大工道」なんです!!
    これがオーラの源でしょう。
    この前、現場行ったとき、大工さんが僕に言いました。
    「屋根形状があまりに難しくって大変だから、家帰って折り紙を折ってみましたよ!」
     とても嬉しいですよね。
    家帰ってまで、きれいな屋根に施工できるように、あの大工さんが折り紙を折ってるわけですから。 

  4. tabata より:

    僕は木造住宅の仕事が多いのですが、ほぼ毎回経験することとして、大工さんは構造図を読まずに意匠図だけ見て断面を建築家に知らせてきます。
    それがまた建築家から構造設計者である僕に送られてきます。このとき、大工さんが決めた断面というのはスパンから直感的に決定されているものです。当然我々構造設計者は木質構造設計基準などの指針を元に構造計算を行なって(設計者によって個人差はあるものの)しかるべき安全率を含んで断面を決定しています。
    その両者のギャップはだいたい2〜3サイズ、大工さんの方が断面が大きくなるのが常です。
    例としてあげると、僕が梁せい210mmで設計しているところで大工さんは270〜300mmで返してきます。
    基本的に構造計算は断面設計で決まるのでその部分だけ取り出して単純に構造物のスペックを比較すると大工さんが直感によってのみ構築した構造物は構造設計者のそれよりも1.5〜2倍になるのではないでしょうか。
    しかし傾向として、大工さんは基礎を軽んじる傾向があったり、筋かいの本数を少なく見積もったりします。日本国内では地震荷重に対する性能=構造物の性能といっても過言では無いので筋かいの本数を少なく見る、というのは一見大工さんの方が危険側の考え方をしているように思われたりしますが、実はそうではなくて、伝統的な教育を受けている大工さんは木造はやわらかく力を受け流すものと考えている場合が多いためです。対して、現行の建築基準や学会の指針では基本的にいかに堅い建物を作るかで構造物の性能が評価されます。この辺の議論はかなり難しいものがあるのですが・・・。
    とにかくまあ構造設計者と大工、職人という人たちの間にはかなり考え方にギャップがあるということです。
    しっかし、折り紙折ってスタディしてくれたなんて泣かせますね。

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